病院情報の公表は、DPCデータに基づいて作成しています。
DPCは『Diagnosis<診断>・Procedure<処置(手術・検査含む)>・Combination<組み合わせ>』の頭文字をとったものです。
DPCの制度についてはこちらをご覧ください。
病院情報の公表に使用したデータ
・様式1・・診療録情報(傷病名、手術・処置・検査等、入退院情報など)
・様式4・・診療報酬請求情報(医科保険診療以外の診療の有無に係わる症例調査票)
・Dファイル・・診療報酬請求情報(診断群分類点数表による算定情報)
対象となるデータ
令和2年4月1日~令和3年3月31日の間に退院した患者
集計対象外
・入院後24時間以内の死亡の患者
・生後7日以内に死亡した新生児
・労災(労働災害)、自賠責(自動車損害賠償責任保険)、自費、正常分娩、治験、先進医療の患者
診断群分類別患者数について
・最終的な自院の退院を持って1カウントとします。
・転院率(%)は、最終的な退院先が「転院」の患者の割合を示しています。
その他
・患者数が10未満の場合は‐(ハイフン)としています
・年齢は、入院時点での年齢です
令和2年度 病院情報の公表
- 年齢階級別退院患者数
- 診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
総合診療科 呼吸器内科 循環器内科 血液内科 消化器内科 脳神経内科 外科 呼吸器外科 血管外科 整形外科 形成外科 脳神経外科 小児科 新生児内科 眼科 頭頸部・耳鼻咽喉科 放射線科 皮膚科 泌尿器科 産科 婦人科 緩和医療科 - 初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数
- 成人市中肺炎の重症度別患者数等
- 脳梗塞のICD10別患者数等
- 診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
外科 整形外科 形成外科 脳神経外科 呼吸器外科 血管外科 新生児内科 眼科 頭頸部・耳鼻咽喉科 泌尿器科 消化器内科 産科 婦人科 - その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)
年齢階級別退院患者数
<定義>
令和2年度に当院を退院された患者さまを10歳刻みで集計しています。
年齢による患者構成や特徴を知ることができます。
年齢区分 | 0~ | 10~ | 20~ | 30~ | 40~ | 50~ | 60~ | 70~ | 80~ | 90~ |
患者数 | 322 | 194 | 246 | 272 | 467 | 574 | 1271 | 1955 | 1614 | 407 |
【解説】
当院では総合診療に加え、周産期医療・24時間救急・がん診療に力をいれ、幅広い年齢層の患者さまに医療を提供しております。
今年度の当院実績は2020年4月1日~12月31日まで旧今給黎総合病院実績、2021年1月より新規オープンに伴い1月1日~3月31日までは新病院 いまきいれ総合病院実績として情報公開しております。
上記一覧表をみると70代が最も多く全体の1/4を占め、70歳以上が全体の54%を占めています。
年代別の入院治療を多い順に挙げますと、0歳児は出生後の集中治療並びに回復期治療(NICU・GCU)1~9歳では肺炎や急性扁桃炎、10代では外傷、急性扁桃炎、気胸が多く、20代では急性扁桃炎、気胸、卵巣腫瘍、30代では妊娠・分娩の合併症に関する治療や扁桃炎、外傷、40代では胆石症、肺がん、子宮がん、50代では肺がん、胃がん、白内障、大腸ポリープ、60代・70代では肺がん、白内障、前立腺癌、大腸ポリープ・大腸癌80代・90代では白内障、大腿骨骨折、肺がん、腰椎骨折、誤嚥性肺炎が多く、総合病院の特徴として様々な疾患に対応しています。
(新規移転に伴い、眼科は系列病院の上町いまきいれ病院にて現在診療しております)
診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
各診療科別に症例数の多いDPC14桁分類(DPCコード)ついて集計しました。
項目はDPCコード、名称、症例数、平均在院日数、転院率(%)、平均年齢を表示しており、それぞれの診療科がどのような疾患を多く診療しているかを知ることができます。
■ 内科(総合診療科)
DPCコード | DPC名称 | 患者数 | 平均 在院日数 (自院) | 平均 在院日数 (全国) | 転院率 (%) | 平均 年齢 | 患者用 パス |
110310xx99xxxx | 腎臓又は尿路の感染症 | 29 | 13.72 | 13.00 | 20.68 | 81.00 | |
030250xx991xxx | 睡眠時無呼吸 睡眠検査 | 28 | 2.21 | 20.51 | 0 | 51.82 | ● |
040081xx99x0xx | 誤嚥性肺炎 | 26 | 22.69 | 14.60 | 26.92 | 84.85 | |
10007xxxxxx1xx | 2型糖尿病 (糖尿病性ケトアシドーシスを除く) | 22 | 13.14 | 10.51 | 4.54 | 62.64 | |
100380xxxxxxxxx | 体液性減少症(脱水) | 10 | 9.70 | 2.040 | 10.00 | 76.50 |
【解説】
総合診療科では、不明熱や症状が多岐にわたるなどの専門科のはっきりしない疾患に対応し精査・診療しています。
主な対象疾患ですが、不明熱や原因不明の疾患に対する診断治療、尿路感染症、誤嚥性肺炎などの感染症、熱中症に対する加療を行っています。
高齢の患者さまが多く、併存する基礎疾患や合併症にて重症化する傾向があります。また、新病院においては生活習慣病に関わる睡眠時無呼吸症候群検査専用の病室2室を設置し、これまで以上の検査が可能となっています。
■ 呼吸器内科
DPCコード | DPC名称 | 患者数 | 平均 在院日数 (自院) | 平均 在院日数 (全国) | 転院率 (%) | 平均 年齢 | 患者用 パス |
040110xxxxx0xx | 間質性肺炎 | 50 | 24.62 | 18.61 | 16.00 | 69.76 | |
040040xx9910xx | 肺の悪性腫瘍 気管支鏡検査 | 37 | 2.30 | 3.39 | 0 | 71.51 | ● |
040040xx99080x | 肺の悪性腫瘍 サイラムザ・アバスチン | 33 | 11.94 | 9.40 | 3.03 | 66.00 | |
040040xx99040x | 肺の悪性腫瘍 化学療法有り | 28 | 10.29 | 9.42 | 0 | 68.32 | |
040040xx9905xx | 肺の悪性腫瘍 イレッサ・ジオトリフ・ タルセバ・カルボプラチン+パクリタキセル | 18 | 28.67 | 19.51 | 5.56 | 71.39 |
【解説】
呼吸器内科では、感染症、気管支喘息、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、肺線維症や肺がんなど幅広い呼吸器疾患の診断と治療を行なっています。肺炎やCOPD急性増悪などによる重症呼吸不全にも対応しております。
肺がんの診断は気管支鏡検査が中心となり、1泊2日で行っております。平成31年4月より超音波気管支鏡検査(E-BUS)を新たに導入し、より精度の高い診断が可能になりました。
肺がん治療は化学療法(抗がん剤による治療)が中心となり、適応患者さまには免疫チェックポイント阻害剤(オプジーボ・キイトルーダ・テセントリク・イミフィンジ)や放射線治療も積極的に施行しています。同時に鎮痛などの緩和治療も併行して行っています。
また、外来化学療法室があり、化学療法を受けられる患者さまやご家族への支援、投与管理、栄養指導なども行っています。
他にも、呼吸器外科と緊密に連携し膿胸や気胸などの治療を行っています。
■ 循環器内科
DPCコード | DPC名称 | 患者数 | 平均 在院日数 (自院) | 平均 在院日数 (全国) | 転院率 (%) | 平均 年齢 | 患者用 パス |
050130xx9900xx | 心不全 | 21 | 17.33 | 17.23 | 14.30 | 84.43 | |
050130xx9902xx | 心不全 処置あり | 21 | 29.14 | 24.18 | 33.40 | 81.05 | |
050070xx9900xx | 頻脈性不整脈 | – | – | 7.090 | – | – | |
050210xx97000x | 徐脈性不整脈 手術有り | – | – | 10.56 | – | – | |
050190xx99x2xx | 肺塞栓症 手術なし 処置あり | – | – | 18.21 | – | – |
【解説】
循環器内科では院長濱崎を中心に、冠動脈CTや心筋血流シンチグラム・ホルター心電図・心臓超音波検査・MRIなどの検査機器を活かし、虚血性心疾患をはじめ高血圧・心不全・不整脈などの診断と治療を行っております。外来は診療アクセスの容易さを心がけており、2021年10月から土曜午前はペースメーカー外来や二次健診外来を中心に行います。受診人数は年間延べ7900人、救急の患者さまにも積極的に対応しております。
2020年院内に新たに血管外科が立ち上がり、それに伴い内科的に対応できない患者さまの対応が迅速になり治療のオプションが広がっております。2021年高麗町への移転に伴い、設備・マンパワーのさらなる充実が予定されております。鹿児島市立病院はじめ、鹿児島医療センター・鹿児島大学病院など最先端医療を担う施設とも緊密に連携し、より多様な患者様のニーズにお答えできるよう努めております。
■ 血液内科
DPCコード | DPC名称 | 患者数 | 平均 在院日数 (自院) | 平均 在院日数 (全国) | 転院率 (%) | 平均 年齢 | 患者用 パス |
130030xx99x5xx | 非ホジキンリンパ腫 リツキシマブ+GCSF | 47 | 18.30 | 20.27 | 2.12 | 75.94 | |
130040xx99x5xx | 多発性骨髄腫 化学療法有り | 39 | 22.39 | 21.52 | 15.38 | 77.00 | |
130030xx99x4xx | 非ホジキンリンパ腫 リツキシマブ | 27 | 13.93 | 11.14 | 7.40 | 75.59 | |
130030xx99x3xx | 非ホジキンリンパ腫 化学療法有り | 17 | 21.12 | 16.62 | 17.64 | 72.94 | |
130030xx97x3xx | 非ホジキンリンパ腫 手術有り 化学療法有り | 14 | 23.64 | 30.79 | 21.43 | 76.93 |
【解説】
血液内科では現在常勤3名(血液専門医2名、リウマチ専門医1名)で診療しています。
血液疾患は主に悪性リンパ腫、多発性骨髄腫などの造血器腫瘍や、特発性血小板減少性紫斑病等の非造血器腫瘍も診療しています。2021年1月からはクリーン・ルームを2室設置し、骨髄異形成症候群や白血病の対応も可能となりました。また、2021年4月からはリウマチ専門医も加わり、関節リウマチ等の自己免疫疾患も診療も可能になりました。
■ 消化器内科
DPCコード | DPC名称 | 患者数 | 平均 在院日数 (自院) | 平均 在院日数 (全国) | 転院率 (%) | 平均 年齢 | 患者用 パス |
060100xx01xxxx | 小腸大腸の良性疾患(良性腫瘍を含む) 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術 | 131 | 2.52 | 2.66 | 0.76 | 69.73 | ● |
060340xx03x00x | 胆管(肝内外) 結石、胆管炎 限局性腹膜膿瘍手術等 | 38 | 12.76 | 9.53 | 0 | 73.53 | |
060020xx04xxxx | 胃の悪性腫瘍 内視鏡的胃、十二指腸ポリープ・粘膜切除術 | 31 | 8.90 | 8.11 | 6.45 | 71.94 | ● |
060035xx03xxxx | 結腸(虫垂を含む)の悪性腫瘍 早期悪性腫瘍大腸粘膜下層剥離術 | 24 | 7.08 | 6.85 | 0 | 66.50 | ● |
060102xx99xxxx | 穿孔又は膿瘍を伴わない憩室性疾患 | 24 | 7.58 | 7.74 | 4.16 | 66.33 |
【解説】
消化器内科では、消化器内視鏡に関するほぼ全領域の検査【上・下部内視鏡検査・ERCP(内視鏡的逆行性胆管膵管造影検査)・肝炎ウイルス検査など】から治療【肝臓・胆のう・膵臓疾患に対する高度医療、早期がんに対するESD(内視鏡切除術)など】をまんべんなく取り扱っており、放射線科、病理診断科、外科と連携し、診断から治療まで一貫して行っております。当院が急性期の総合病院である特色から、他科疾患合併症を有するリスクの高い患者さまや緊急処置を必要とする患者さまの救急搬送を多く受け入れております。
外来は離島を含め県内各地の多数の医療機関と病診連携をとっています。また、地域がん診療連携拠点病院であり、質の高いがん医療の提供に努めており、当科では専門医が超音波内視鏡検査など高度の画像診断技術を用いたがんの早期発見・治療に積極的に取り組んでいます。
■ 脳神経内科
DPCコード | DPC名称 | 患者数 | 平均 在院日数 (自院) | 平均 在院日数 (全国) | 転院率 (%) | 平均 年齢 | 患者用 パス |
010230xx99x00x | てんかん | 23 | 14.39 | 7.48 | 8.69 | 54.78 | |
010080xx99x0x1 | 脳脊髄の感染を伴う炎症 15歳以上 | 18 | 15.22 | 17.00 | 0 | 42.72 | |
030410xxxxxxxx | めまい(末梢前庭以外) | 18 | 5.33 | 5.09 | 0 | 71.61 | |
010061xxxxx0xx | 一過性脳虚血発作 | 15 | 9.00 | 6.36 | 6.66 | 75.66 | |
010160xx99x10x | パーキンソン病 | 11 | 23.63 | 19.69 | 30.00 | 70.09 |
【解説】
脳神経内科では、頭痛・めまい・しびれなどの症状や、脳卒中・パーキンソン病・アルツハイマー認知症などの一般神経内科領域の治療から、難病疾患治療、急性期神経疾患の救命救急医療、急性期リハビリテーションまで多岐に渡る診療を行なっております。末梢神経障害においては、指定難病のギラン・バレー症候群やCIDP(慢性炎症性脱髄性多発神経炎)の他、手根管症候群などに電気生理診断も行なっております。
また、パーキンソン病は、内科的治療(薬剤調整)やリハビリ、MIBGシンチグラフィ、ダットスキャンなどの画像診断を行なっております。
■ 外科
DPCコード | DPC名称 | 患者数 | 平均 在院日数 (自院) | 平均 在院日数 (全国) | 転院率 (%) | 平均 年齢 | 患者用 パス |
060160x001xxxx | 鼠径ヘルニア(15歳以上)手術有り | 44 | 7.16 | 4.51 | 4.54 | 71.09 | ● |
060035xx99x6xx | 結腸(虫垂を含む)の悪性腫瘍 化学療法 | 43 | 3.98 | 4.86 | 0 | 74.37 | |
060335xx02000x | 胆嚢炎等 手術有り | 30 | 9.23 | 5.44 | 6.66 | 62.07 | ● |
060150xx03xxxx | 虫垂炎 手術有り | 27 | 7.37 | 7.23 | 0 | 42.78 | ● |
060150xx99xx0x | 虫垂炎 手術なし | 23 | 8.04 | 7.17 | 0 | 43.26 |
【解説】
外科では、胃・大腸(結腸・直腸)・肝臓・胆のう・膵臓といった消化器全般から甲状腺・乳腺に至るまで、がんを中心に診断から治療(手術・化学療法・放射線療法等)まで行っています。
他の診療科と連携して診断・治療することができるため、他の領域のがんを合併している場合や心筋梗塞・腎不全等の合併症を有する場合にも対応可能なことが大きな強みです。
その他にも、鼠経ヘルニア・虫垂炎・胆石胆のう炎に対する手術も数多く行っています。
■ 呼吸器外科
DPCコード | DPC名称 | 患者数 | 平均 在院日数 (自院) | 平均 在院日数 (全国) | 転院率 (%) | 平均 年齢 | 患者用 パス |
040040xx97x00x | 肺の悪性腫瘍 手術有り | 76 | 13.13 | 10.83 | 0 | 69.18 | ● |
040200xx01x00x | 気胸 手術有り | 18 | 10.89 | 22.63 | 0 | 29.89 | ● |
040150xx99x0xx | 膿胸 手術無し | 17 | 21.06 | 10.08 | 47.05 | 74.29 | |
040040xx9910xx | 肺の悪性腫瘍 気管支鏡検査 | 16 | 4.94 | 3.39 | 0 | 73.75 | |
040200xx99x00x | 気胸 手術無し | 12 | 7.92 | 9.18 | 8.33 | 38.25 |
【解説】
呼吸器外科では、主に肺がんの手術を行っており、肺がん症例は年間80件近く施行しています。
早期のものに関してはより低侵襲な胸腔鏡下手術が80%を占め、肺温存を目指し区域切除も積極的に行っています。縦隔リンパ節転移陽性例や隣接臓器への直接浸潤した、いわゆる進行肺がんに対しても、術前補助療法を行ったのちに積極的に外科治療の可能性を探求する姿勢をもっており、症例群によっては手術によって満足のいく結果を得ています。
また2021年6月より肺がんに対するロボット支援下手術(ダビンチ手術)を行っており、今後のロボットの活躍が期待されます。
切除が困難な症例に関しては、呼吸器内科および放射線科と協力し集学的治療(手術のみならず、化学療法、放射線治療など)を行っております。
その他にも、気管・気管支病変(腫瘍、外傷、狭窄など)、縦隔腫瘍(胸腺腫、胸腺癌や良性腫瘍など)、胸膜腫瘍(胸膜中皮腫など)、胸壁腫瘍、肺気腫・気胸、膿胸や胸部外傷(救急搬送される外傷性気胸など)の治療も行っております。
■ 血管外科
DPCコード | DPC名称 | 患者数 | 平均 在院日数 (自院) | 平均 在院日数 (全国) | 転院率 (%) | 平均 年齢 | 患者用 パス |
050180xx02xxxx | 静脈・リンパ管疾患 手術有り | 28 | 2.07 | 2.74 | 0 | 70.11 | ● |
050170xx03000x | 閉塞性動脈疾患 手術有り 副傷病無し | – | – | 5.43 | – | – | ● |
050170xx03001x | 閉塞性動脈疾患 手術有り 副傷病有り | – | – | 10.03 | – | – | ● |
0400800497x01x | 肺炎 75歳以上 手術有り 副傷病有り | – | – | 38.83 | – | – | |
050170xx97000x | 閉塞性動脈疾患 その他手術 | – | – | 12.48 | – | – |
【解説】
血管外科では閉塞性動脈硬化症や下肢静脈瘤の治療を行っていますが、皮膚潰瘍や蜂窩織炎、壊疽などの合併症もあり、皮膚科や形成外科での入院治療も行っています。糖尿病や透析患者様も他科との診療連携で治療を行っています。
■ 整形外科
DPCコード | DPC名称 | 患者数 | 平均 在院日数 (自院) | 平均 在院日数 (全国) | 転院率 (%) | 平均 年齢 | 患者用 パス |
160800xx01xxxx | 股関節・大腿近位の骨折 人工骨頭挿入術 | 156 | 34.89 | 25.09 | 80.12 | 83.72 | ● |
160690xx99xxxx | 胸椎、腰椎以下骨折 手術なし | 92 | 37.66 | 18.81 | 44.56 | 82.88 | ● |
160760xx97xx0x | 前腕骨折 手術有り | 45 | 10.62 | 5.18 | 0 | 66.02 | ● |
070350xx01xxxx | 椎間板ヘルニア 内視鏡下椎間板摘出(切除)術 後方摘出術 | 40 | 17.70 | 10.36 | 15.00 | 49.05 | |
160690xx01xxxx | 胸椎、腰椎以下骨折 脊椎、骨盤脱臼観血的手術等 | 37 | 37.91 | 31.67 | 83.78 | 71.51 |
【解説】
整形外科では脊椎脊髄疾患、関節外科、スポーツ整形外科、救急外来外科、手外科を中心に診療を行っています。年々高齢者の患者様が増え、循環器疾患、糖尿病、認知症などの合併症をかかえていらっしゃる方が多く、当院では専門医によるサポート体制で最善の手術や治療が行えるよう努めています。また、脊椎感染疾患(腰椎化膿性脊椎炎等)も増えてきており、それらの疾患に対しては最先端医療で対応しています。関節の術前・術後感染に関しては、形成外科とタッグを組んでほとんど100%完治しております。
脊椎の内視鏡に関しては、日本では数少ない脊椎内視鏡手術の免許を持った医師がおります。手の外科では手関節・肘関節の内視鏡下手術を施行しております。
今年からナビゲーションシステムを導入し、術中のインプラント挿入がより正確・安全に行えるようになりました。
外来からの入院、手術、リハビリテーション、転院調整、在宅復帰を目指した支援までをチーム医療で提供しております。
■ 形成外科
DPCコード | DPC名称 | 患者数 | 平均 在院日数 (自院) | 平均 在院日数 (全国) | 転院率 (%) | 平均 年齢 | 患者用 パス |
160200xx0200xx | 顔面損傷(口腔、咽頭損傷を含む) 手術有り | 35 | 7.03 | 5.28 | 2.85 | 38.86 | |
020230xx97x0xx | 眼瞼下垂 手術有り | 27 | 5.78 | 3.07 | 0 | 67.04 | |
080007xx010xxx | 皮膚の良性新生物 手術有り | 20 | 5.15 | 4.06 | 0 | 40.55 | |
070010xx010xxx | 骨軟部の良性腫瘍(脊椎脊髄を除く) 手術有り | 13 | 5.15 | 5.39 | 0 | 53.62 | |
100100xx97x1xx | 糖尿病足病変 手術有り | 11 | 52.55 | 44.59 | 27.27 | 79.18 |
【解説】
形成外科では、先天性および後天性の体の表面的な形や色の異常に対する整容面と機能面の治療を行っています。
眼瞼下垂症や皮膚腫瘍、顔面骨の骨折に対する手術が多く行われており、外科と共同して、乳癌に対する切除後の遊離皮弁や人工乳房による乳房再建術も行っています。また、整形外科と連携した指切断症例もあり、顕微鏡下で神経・血管・骨・腱などをつなぐ再接合術などのハイレベルな緊急手術にも対応しています。
その他、褥瘡や皮膚潰瘍、腋臭症(ワキガ)治療、乳幼児の母斑に対する内服加療やリンパ浮腫の外科的治療も行っております。
■ 脳神経外科
DPCコード | DPC名称 | 患者数 | 平均 在院日数 (自院) | 平均 在院日数 (全国) | 転院率 (%) | 平均 年齢 | 患者用 パス |
160100xx97x00x | 頭部外傷 手術有り | 41 | 17.61 | 9.68 | 29.26 | 81.00 | |
160100xx99x00x | 頭部外傷 手術なし | 24 | 19.00 | 8.18 | 37.50 | 81.42 | |
030400xx99xxxx | めまい症 | 11 | 5.55 | 4.94 | 0 | 66.09 | |
010230xx99x00x | てんかん | – | – | 15.64 | – | – | |
010060×2990401 | 脳梗塞 (脳卒中発症3日以内 JCS10未満) | – | – | 7.48 | – | – |
【解説】
脳神経外科では、地域の医療機関と連携し脳血管障害症例の確定診断や根治手術の適応判定に関する脳血管造影など紹介を受けています。
また、救急医療にも力を入れており地域の救急隊と連携をとり24時間受入体制が整っております。
脳の病気は、早期発見・治療することにより脳卒中のリスク予防にもなりますので、脳ドックも行っております。
■ 小児科
DPCコード | DPC名称 | 患者数 | 平均 在院日数 (自院) | 平均 在院日数 (全国) | 転院率 (%) | 平均 年齢 | 患者用 パス |
0400801199x00x | 肺炎等(1歳以上15歳未満) | 17 | 6.12 | 5.85 | 0 | 4.71 | |
040070xxxxx0xx | インフルエンザ、ウイルス性肺炎 | 12 | 6.42 | 6.73 | 0 | 1.33 | |
060380xxxxx00x | ウイルス性腸炎 | – | – | 5.86 | – | – | |
030270xxxxxxxx | 上気道炎 | – | – | 4.85 | – | – | |
040090xxxxxx0x | 急性気管支炎、急性細気管支炎、 下気道感染症(その他) | – | – | 6.47 | – | – |
【解説】
小児科では、主に急性肺炎や急性気管支炎、ウイルス感染症、腸炎や喘息、川崎病などが入院適応症例です。
その他、初発糖尿病の教育入院や血糖コントロール目的の入院、外来では小児内分泌外来があり、低身長症・糖尿病(1型・2型)・甲状腺疾患・副腎疾患・思春期にかかわる疾患などの専門治療を必要とする患者さまが多いのも特徴です。
また、入院では医療保育専門士によるサポートを実施し、お子さんとご家族を対象とした専門的な保育を通じて、本人とご家族のQOL(生活の質)の向上を図っています。
■ 新生児内科
DPCコード | DPC名称 | 患者数 | 平均 在院日数 (自院) | 平均 在院日数 (全国) | 転院率 (%) | 平均 年齢 | 患者用 パス |
40010x399x2xx | 妊娠期間短縮、 低出産体重に関連する障害 (極低出生体重児)パリビズマブ | 30 | 48.63 | 50.38 | 0 | 0 | ● |
140010x299x2xx | 妊娠期間短縮、 低出産体重に関連する障害 (低出生体重児)パリビズマブ | 26 | 31.00 | 28.12 | 0 | 0 | ● |
140010x299x0xx | 妊娠期間短縮、 低出産体重に関連する障害 (低出生体重児) | 18 | 23.11 | 11.19 | 0 | 0 | ● |
140010x297x2xx | 妊娠期間短縮、 低出産体重に関連する障害 (極低出生体重児)手術有り パリビズマブ | 17 | 32.41 | 34.40 | 0 | 0 | ● |
140010x199x0xx | 妊娠期間短縮、 低出産体重に関連する障害 (出生時体重2500g以上) | 15 | 6.80 | 6.13 | 0 | 0 | ● |
【解説】
新生児内科では、他病院と連携して地域の周産母子医療を担っております。
低出生体重児で生まれてくる新生児に対して人工呼吸管理や光線療法を行い、また早期からリハビリを実施することにより、運動機能の発達の遅れを取り戻し、発育向上に努めております。
パリビズマブとは、RSウイルス感染による呼吸器感染症の重症化を抑えるお薬です。
退院後もフォローアップ外来で引き続き治療を行っております。
■ 眼科
DPCコード | DPC名称 | 患者数 | 平均 在院日数 (自院) | 平均 在院日数 (全国) | 転院率 (%) | 平均 年齢 | 患者用 パス |
020110xx97xxx1 | 白内障、水晶体の疾患 両眼手術 | 207 | 5.20 | 4.95 | 0 | 75.61 | |
020110xx97xxx0 | 白内障、水晶体の疾患 片眼手術 | 195 | 3.02 | 2.76 | 1.03 | 74.21 | |
020200xx99x2xx | 黄斑、後極変性 硝子体注射 | 34 | 2.03 | 2.52 | 0 | 78.79 | |
020180xx99x2xx | 糖尿病性増殖性網膜症 硝子体注射 | 30 | 2.00 | 2.60 | 0 | 67.63 | |
020210xx99x1xx | 網膜血管閉塞 硝子体注射 | 24 | 2.00 | 2.46 | 0 | 74.17 |
【解説】
(2021年1月1日より、眼科は系列病院の上町いまきいれ病院にて現在治療を行っております)
眼科では、白内障・網膜硝子体疾患・緑内障・加齢黄斑変性症など、眼にかかわる様々な疾患に対し、再診の医療機器やシステムを用いた高度かつ安全に提供しています。
難治性症例の白内障手術や、網膜動静脈の閉塞に対する硝子体注射、糖尿病性の網膜疾患に対する手術も多数実施しています。
また、遠近両用レンズ(多焦点レンズ)を用いた白内障手術も行っています。近医の開業医と連携しながら、よりよい治療を目指しております。
■ 頭頸部・耳鼻咽喉科
DPCコード | DPC名称 | 患者数 | 平均 在院日数 (自院) | 平均 在院日数 (全国) | 転院率 (%) | 平均 年齢 | 患者用 パス |
030350xxxxxxxx | 慢性副鼻腔炎 手術有り | 79 | 7.44 | 6.71 | 0 | 52.07 | ● |
030230xxxxxxxx | 扁桃、アデノイドの慢性疾患 手術有り | 79 | 8.24 | 7.94 | 0 | 26.44 | |
030428xxxxxxxx | 突発性難聴 | 71 | 8.43 | 8.81 | 1.40 | 56.29 | |
030240xx99xxxx | 扁桃周囲膿瘍、急性扁桃炎、 急性咽頭喉頭炎 | 42 | 5.40 | 5.63 | 0 | 41.26 | |
030150xx97xxxx | 耳・鼻・口腔・咽頭・大唾液腺の腫瘍 手術有り | 16 | 7.12 | 7.20 | 55.18 |
【解説】
耳鼻咽喉科では、慢性扁桃炎に対する口蓋扁桃手術、慢性副鼻腔炎やアレルギー性鼻炎に対する内視鏡下の鼻手術の症例が上位を占めます。
また、突発性難聴では高気圧酸素(気圧の高いカプセル内で100%酸素を注入し全身に酸素を供給する)治療を行っております。
咽喉頭急性感染症に対する入院治療、顎下腺唾石症、頚部のう胞の手術も行っております。
クリニック等患者さんのかかりつけ医からの紹介が多く、急性期治療は当院にて実施、退院後はかかりつけ医と連携し、フォローアップに努めています。
また、令和2年4月より頭頸部癌に対する手術や放射線治療、化学療法を行っております。
■ 放射線科
DPCコード | DPC名称 | 患者数 | 平均 在院日数 (自院) | 平均 在院日数 (全国) | 転院率 (%) | 平均 年齢 | 患者用 パス |
06007xxx9902xx | 膵臓、脾臓の腫瘍 放射線治療 | – | – | 22.39 | – | – | |
070040xx99x2xx | 骨の悪性腫瘍(脊椎を除く) 放射線治療 | – | – | 20.47 | – | – | |
040040xx9902xx | 肺の悪性腫瘍 放射線治療 | – | – | 21.47 | – | – | |
110080xx9902xx | 前立腺の悪性腫瘍 放射線治療 | – | – | 25.56 | – | – | |
010010xx9903xx | 脳腫瘍 放射線治療 | – | – | 17.29 | – | – |
【解説】
放射線科では、CTやMRIなどの日常的な画像診断以外で、治療部門において放射線治療専門医1名に加え、放射線治療認定技師3名及び放射線治療認定看護師1名を中心に、がん治療において専門の他診療科と連携を図り、放射線治療(2021年1月に最新鋭のリニアック照射装置:エレクタ社 インフィニティを導入)を行っております。また、放射線腫瘍学会認定施設及び鹿児島県がん診療連携拠点病院として、他施設からの紹介による放射線治療も積極的に受け入れております。
IVR(介入的放射線診療)部門では、原発性肝がんや転移性肝がんに対する肝動注化学(塞栓)療法や膀胱がんなどへの動注化学療法、外傷に伴う肝臓・脾臓・腎臓などの臓器損傷や喀血・血胸・腫瘍性病変からの出血に対するカテーテルを用いた動脈塞栓術・超音波/CTガイド下生検・膿瘍ドレナージなどに取り組んでいます。その他、院内各診療科と協力してIVCフィルター留置・消化管ステント・四肢などの血管奇形に対する血管内治療も行っています。
また、当科は他科(整形外科・呼吸器・消化器・循環器・脳神経・泌尿器)とのカンファレンスに積極的に参加し、画像診断・日常診療の質の向上に努めています。
■ 皮膚科
DPCコード | DPC名称 | 患者数 | 平均 在院日数 (自院) | 平均 在院日数 (全国) | 転院率 (%) | 平均 年齢 | 患者用 パス |
080010xxxx0xxx | 膿皮症 | 25 | 11.64 | 12.87 | 0 | 62.04 | |
080020xxxxxxxx | 帯状疱疹 | 15 | 9.86 | 9.12 | 6.67 | 76.86 | |
080110xxxxx0xx | 水疱症 | – | – | 28.91 | – | – | |
100100xx99x0xx | 糖尿病性足病変 手術なし | – | – | 21.56 | – | – | |
140490xx99xxxx | 手足先天性疾患 手術なし | – | – | 6.40 | – | – |
【解説】
皮膚科では、帯状疱疹や薬疹、皮膚膿瘍、蜂巣炎などの症例が多くあります。
他に湿疹、アレルギー疾患、細菌、真菌、ウイルス感染症、膿瘍性疾患など皮膚疾患全般の治療を行っております。
なお、他診療科からの診療依頼も多く受け入れ、患者さまの症状に応じたケアを行っております。
■ 泌尿器科
DPCコード | DPC名称 | 患者数 | 平均 在院日数 (自院) | 平均 在院日数 (全国) | 転院率 (%) | 平均 年齢 | 患者用 パス |
110080xx991xxx | 前立腺の悪性腫瘍 前立腺針生検法 | 76 | 2.16 | 2.54 | 0 | 72.37 | ● |
110070xx03x0xx | 膀胱悪性腫瘍 手術有り | 64 | 9.48 | 7.13 | 6.25 | 73.28 | ● |
110080xx01xxxx | 前立腺の悪性腫瘍 手術有り | 30 | 11.70 | 11.89 | 0 | 70.37 | |
110200xx02xxxx | 前立腺肥大症等 手術有り | 30 | 12.23 | 8.52 | 3.33 | 74.23 | ● |
110310xx99xxxx | 尿路感染症 膿腎症 | 23 | 7.82 | 13.00 | 8.69 | 66.83 |
【解説】
泌尿器科では、前立腺・腎・膀胱の悪性腫瘍から前立腺肥大症や尿管結石症等の治療を行っております。悪性腫瘍に対しては化学療法・手術療法・放射線療法など個々の患者様にあった治療方法の選択が可能となっております。男性の高齢者に多く見られる前立腺癌は、PSA検査や針生検法の検査入院も行っており、検査から治療までの一貫した治療を行っております。手術だけではなく、化学療法や放射線治療にも患者さまに合ったスタイル(入院・外来通院)で提供しております。
救急体制も完備しており緊急手術・処置を24時間対応することが可能となっております。
■ 産科
DPCコード | DPC名称 | 患者数 | 平均 在院日数 (自院) | 平均 在院日数 (全国) | 転院率 (%) | 平均 年齢 | 患者用 パス |
120180xx01xxxx | 胎児及び胎児付属物の異常 | 21 | 11.19 | 9.45 | 0 | 32.86 | 1・2 |
120260xx01xxxx | 分娩の異常 帝王切開術等 | 16 | 10.18 | 9.45 | 0 | 32.94 | 1・2 |
120170x199xxxx | 早産、切迫早産(妊娠週数34週未満) 手術なし | – | – | 21.68 | – | – | |
120160xx01xxxx | 妊娠高血圧症候群関連疾患 帝王切開術等 | – | – | 13.06 | – | – | |
120165xx99xxxx | 妊娠合併症等 手術なし | – | – | 11.19 | – | – |
【解説】
産科では、正常分娩はもちろん、新生児内科があることから、地域周産期母子医療センターとして多胎妊娠、早産や高齢出産、妊娠合併症などのリスクの高い妊娠・分娩管理、一次医療機関からの母体搬送要請があった際は受け入れを行っております。※骨盤位、※前置胎盤などの場合に分娩を安全に終了させるために、母体及び胎児の状況で緊急時の帝王切開も対応しています。
※骨盤位・・・産道からみて胎児の頭部より骨盤部が先進している状態(逆子)
※前置胎盤・・・骨盤が正常より低い位置に付着し、胎盤が子宮の出口(内子宮口)にかかっていたり覆っていたりする状態
(正常分娩は保険適応外のため、症例件数には含まれておりません)
■ 婦人科
DPCコード | DPC名称 | 患者数 | 平均 在院日数 (自院) | 平均 在院日数 (全国) | 転院率 (%) | 平均 年齢 | 患者用 パス |
12002xxx99x40x | 子宮頸・体部の悪性腫瘍 化学療法 | 29 | 5.52 | 4.44 | 0 | 64.41 | 1・2 |
120010xx99x70x | 卵巣・子宮附属器の悪性腫瘍 化学療法 | 20 | 3.75 | 4.24 | 0 | 66.70 | 1・2 |
120060xx01xxxx | 子宮の良性腫瘍 子宮全摘術等 | 12 | 8.92 | 9.57 | 0 | 48.58 | |
120060xx02xxxx | 子宮の良性腫瘍 腹腔鏡下膣式子宮全摘術等 | 12 | 6.41 | 6.10 | 0 | 40.58 | ● |
12002xxx02x0xx | 子宮頸・体部の悪性腫瘍 子宮頸部(膣部)切除術等 | 12 | 3.00 | 6.10 | 0 | 41.17 | ● |
【解説】
婦人科では、子宮筋腫や悪性腫瘍に対して子宮全摘術や子宮付属器摘出術の開腹手術・腹腔鏡手術を行っており、症例数も多く推移しております。
子宮癌検診、月経困難症、更年期障害などの一般外来、良悪性腫瘍の治療(薬物療法・手術療法)を行っています。
また、女性の下腹部痛を主訴とする婦人科救急疾患など24時間対応可能です。
■ 緩和医療科(院内表記)
DPCコード | DPC名称 | 患者数 | 平均 在院日数 (自院) | 平均 在院日数 (全国) | 転院率 (%) | 平均 年齢 | 患者用 パス |
040040xx9900xx | 肺の悪性腫瘍 | – | – | 13.30 | – | – | |
110080xx9900xx | 前立腺の悪性腫瘍 | – | – | 10.08 | – | – | |
040050xx99x0xx | 胸壁腫瘍、胸膜腫瘍 | – | – | 14.12 | – | – | |
060010xx99x0xx | 食道の悪性腫瘍 (頸部を含む) | – | – | 10.97 | – | – | |
060040xx99x00x | 直腸肛門(直腸S状部から肛門) の悪性腫瘍 | – | – | 9.53 | – | – |
【解説】
緩和医療科では、主にがんと診断された患者様の、痛みなどの症状を和らげたり、患者様とご家族の気もちのつらさを受けとめ、療養の方針・療養の場所などについて話合ったりしながら、よりよい療養のお手伝いをしています。また薬剤師、社会福祉士、管理栄養士、理学療法士などの多職種も加えた緩和ケアチームで外来・入院に対応するだけでなく、無料で相談できるがん相談支援センターなど、安心して療養・生活するための体制を作っています。どうぞお気軽にご相談ください。
初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数
<定義>
「初発」とは、①当院でがんの診断を行った場合 ②他院でがんの診断がされ、当院にて治療を開始した場合等 を指します。
「再発」とは、当院・他施設を問わず同じ部位への再発(局所再発)、別の部位への転移(遠隔転移)をきたした場合等 を指します。
初発 | 初発 | 初発 | 初発 | 初診 | 再発 | 病期分類 基準(※) | 版数 | |
Stage I | Stage II | Stage III | Stage IV | 不明 | ||||
胃癌 | 36 | – | – | 22 | – | 10 | 1 | 8 |
大腸癌 | 30 | 22 | 55 | 50 | – | 42 | 1 | 8 |
乳癌 | – | – | – | – | – | – | 1 | 8 |
肺癌 | 72 | – | 57 | 99 | – | 142 | 1 | 8 |
肝癌 | – | – | – | – | – | – | 1 | 8 |
【解説】
当院では、がん診療連携拠点病院として、上記の5大癌以外にも、幅広いがん診療を行っております。
5大癌の中では、肺癌の症例が多く、初期の肺癌治療では、ほとんどの場合手術が選択されます。 当院では、2021年5月より手術支援ロボット『ダヴィンチ』を導入し、患者さまへの負担が少ない低侵襲かつ安全性の高い治療が可能となりました。
胃癌や大腸癌といった消化器系の癌については、内視鏡治療(EMR・ESD等)・腹腔鏡手術に加え、総合病院の強みを生かした『腹腔鏡・内視鏡合同手術(LECS等)』(外科医と消化器内科医による必要最小限の侵襲で腫瘍切除を行う手術)を行っています。乳房がん手術には腫瘍切除の他に、自家組織による顕微鏡下乳房再建術を行なっております。
がん診療は、手術、薬物療法、放射線療法、緩和ケアなどの治療があり、Stageや身体の状態に合わせた治療法を選択します。医師、看護師をはじめとした全職員がチーム医療で最善を尽くしております。
また、がん患者さまの支援として、がんに関する質問や相談にお応えするがん相談支援センターの設置、セカンドオピニオンに関する対応も可能です。
成人市中肺炎の重症度別患者数等
【定義】
様式1の「入院の契機となった傷病名に対するICD10」および「医療資源を最も投入した傷病名に対するICD10」がどちらも「J13」~「J18$」で始まるもののうち、年齢が20歳以上で様式1の「肺炎の重症度」の7桁目が「5:市中肺炎」の場合。
下記項目にて1項目該当=1点、2項目該当=2点とし、その合計点数にて分類されます。
肺炎重症度分類(A-DROP)
・ Age(年齢) 男性70歳以上、女性75歳以上
・ Dehydration(脱水) BUN 21mg/dL以上または脱水あり
・ Respiration(呼吸) SpO2<=90%(PaO2 60Torr 以下)
・ Orientation(意識障害) 意識障害あり
・ Pressure(収縮期血圧) 収縮期血圧90mmHg以下
ただし、ショックがある場合は、合計点数に関わらず「超重症」に分類されます。
患者数 | 平均 在院日数 | 平均年齢 | |
軽症 | 17 | 10.59 | 57.41 |
中等症 | 74 | 16.04 | 79.69 |
重症 | 13 | 17.00 | 85.31 |
超重症 | – | 7.50 | 89.50 |
不明 | 0 | – | – |
【解説】
市中肺炎とは普段の社会生活の中でかかる肺炎のことです。
この指標では細菌による肺炎を集計しているため、インフルエンザウイルスなどのウイルスによる肺炎や誤嚥による肺炎などは集計対象外です。当院では軽症および中等度の患者数が多く、高齢になるほど重症化し、入院日数が長くなります。
治療は、急性呼吸不全の管理、薬剤投与が中心となります。最新の機器(人工呼吸器、NPPV、ネーザルハイフローなど※)を活用し、様々な病態に応じた呼吸管理を行っています。
※NPPV(非侵襲的陽圧換気療法):気管切開や気管挿管をすることなく、マスクを介して換気を行う治療法です。
※ネーザル・ハイフロー:鼻のカニューレにより高流量(30-60L/分)の酸素を流す治療法です。
今回の集計では主な疾患が肺炎の場合に集計対象となっているため、基礎疾患(がんや脳卒中、糖尿病など)をお持ちで肺炎を併発された患者さんは肺炎として集計されていない場合があります。このため、実際の市中肺炎の患者数は集計値よりも多いです。
脳梗塞の患者数等
【定義】
脳梗塞の病型別の患者数、平均在院日数、平均年齢、転院率(%)を集計しました。
最も医療資源を投入した傷病名のICD-10コードの上3桁で集計しています。
発症日から | 患者数 | 平均在院日数 | 平均年齢 | 転院率(%) |
3日以内 | 65 | 38.49 | 75.10 | 38.46 |
その他 | 12 | 34.58 | 78.42 | 58.33 |
【解説】
当院では発症3日以内の入院が多く、超急性期治療~急性期の検査・治療、脳梗塞後遺症に対する胃瘻造設術等、幅広く治療を行っております。
脳SPECTや脳血管造影等の検査や、血栓溶解療法、脳保護療法、抗脳浮腫療法、抗血栓療法、リハビリテーション等の治療を行い、再発予防に努めてます。
また、発症して間もない超急性期脳梗塞に対しては、状況に応じてt-PA療法、も行っております。
診療科別主要手術別患者数等
診療科別の主要手術(上位3位)について、患者数、術前術後の平均在院日数、転院率、平均年齢について集計しました。
・厚生労働省が定める、医科点数表に基づくKコード・名称を使用しています。
・各診療科別に手術件数の多い順に3つ選択。但し軽微な手術、件数が10件未満及び、臓器移植については集計対象外です。
・複数の手術を同時に行った場合、主たる手術(又は点数の高い手術)を集計しています。
■ 外科
Kコード | 名称 | 患者数 | 平均 術前日数 | 平均 術後日数 | 転院率 (%) | 平均 年齢 | 患者用 パス |
K6335 | 鼠径ヘルニア手術 | 33 | 1.12 | 5.42 | 6.06 | 71.55 | ● |
K672-2 | 腹腔鏡下胆嚢摘出術 | 32 | 1.78 | 6.28 | 6.25 | 61.78 | ● |
K718-21 | 腹腔鏡下虫垂切除術 (虫垂周囲膿瘍を伴わないもの) | 26 | 0.92 | 5.50 | 0 | 43.23 | ● |
K719-3 | 腹腔鏡下結腸悪性腫瘍切除術 | 16 | 2.44 | 13.5 | 0 | 69.12 | ● |
K634 | 腹腔鏡下鼠径ヘルニア手術(両側) | 11 | 1.00 | 4.00 | 0 | 69.73 | ● |
【解説】
外科では、胃・大腸・肝臓・胆のう・膵臓といった消化器全般から甲状腺・乳腺に至るまで、がんを中心に診断から治療(手術・化学療法・放射線療法等)まで行っています。鼠経ヘルニア・虫垂炎・胆石胆のう炎に対する手術も数多く行っています。
また、手術に関しては腹腔鏡手術を中心に取り組んでいます。その他に他診療科と連携して診断・治療することができるため、他の領域のがんを合併している場合や心筋梗塞・腎不全等の合併症を有する場合にも対応可能なことが大きな強みです。
■ 整形外科
Kコード | 名称 | 患者数 | 平均 術前日数 | 平均 術後日数 | 転院率 (%) | 平均 年齢 | 患者用 パス |
K0461 | 骨折観血的手術(大腿) | 104 | 4.08 | 25.56 | 70.19 | 79.38 | ● |
K1422 | 脊椎固定術、椎弓切除術、 椎弓形成術(後方又は後側方固定) | 88 | 12.09 | 35.67 | 75.00 | 72.67 | |
K0811 | 人工骨頭挿入術(股) | 85 | 6.98 | 29.53 | 77.65 | 81.29 | ● |
K0462 | 骨折観血的手術(前腕) | 59 | 4.54 | 17.98 | 23.73 | 64.03 | ● |
K134-22 | 内視鏡下椎間板摘出(切除)術 (後方摘出術) | 50 | 4.54 | 17.98 | 23.73 | 49.12 |
【解説】
整形外科では四肢の骨折、脊椎・関節の変形・骨折に対する手術を多く行っております。高齢者による転倒や転落による受傷が多く、高齢による骨粗鬆症も要因の一つです。交通事故外傷などによる高度な脊髄損傷、胸腰椎骨折、四肢の骨折、関節内骨折・関節変形などの救急手術にも対応できるよう専門医と連携し、24時間の救急体制をとっています。脊椎・脊髄疾患に対する手術は(脊椎固定術・内視鏡下手術など)は年間300件以上行っています。頭部から骨盤まで前方・後方とありとあらゆるアプローチで手術を施行しています。今年からナビゲーションシステムを導入し立体的な高精度の脊椎3D-CT画像とともに術中インプラントをより正確に安全に挿入することが可能となりました。関節に関しては、先天性の高位脱臼関節の原臼位置での人工関節手術、またその再置換術、人工関節術後のインプラント周囲骨折、術後の感染などの難治症例に対して積極的に手術を施行しております。
手の外科では手関節周囲の疾患に対して、TFCC損傷・CM関節症・手根骨骨折後の後遺症などに関して保存的な治療で回復していない症例に対して、関節鏡を加えた外科的手術で加療しています。
整形外科の疾患に関しては専門書一冊を網羅するぐらいの症例数です。様々な診療科と連携を取り、高度で専門的な治療を施行できるのが当科の強みです。
■ 形成外科
Kコード | 名称 | 患者数 | 平均 術前日数 | 平均 術後日数 | 転院率 (%) | 平均 年齢 | 患者用 パス |
K0301 | 四肢・躯幹軟部腫瘍摘出術(躯幹) 【病理や筋層の詳記を】 | 25 | 0.68 | 5.52 | 0 | 57.32 | |
K2191 | 眼瞼下垂症手術(眼瞼挙筋前転法) | 19 | 0.26 | 5.00 | 0 | 68.53 | |
K333 | 鼻骨骨折整復固定術 | 15 | 1.00 | 2.73 | 0 | 26.20 | ● |
K0051 | 皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部) (長径2cm未満) | 11 | 0.36 | 3.64 | 0.91 | 44.09 | |
K227 | 眼窩骨折観血的手術 (眼窩ブローアウト骨折手術を含む) | 10 | 2.90 | 5.40 | 0.10 | 442.9 |
【解説】
形成外科では、加齢や麻痺などに伴って起こるまぶたのたるみを正しい位置に戻す眼瞼下垂症手術が多く行われています。また、脂肪腫、粉瘤などの皮膚良性腫瘍や悪性腫瘍に対する手術も行っています。その他、切断された四肢の再接合手術、手術や怪我の自然治癒後に発生する拘縮(ひきつり)に対する手術、皮膚損傷、熱傷に対する植皮術、皮弁術等も行っています。乳幼児から高齢の方まで年齢問わず体表を治す外科であり、他の外科にはない特徴があります。そして1日でも早く日常生活に戻れる(整容的・機能的)ことを最大の目的としています。
※なお、労働災害や自動車損害賠償保険を使用した手術件数の実績は表には含まれておりません。。
■ 脳神経外科
Kコード | 名称 | 患者数 | 平均 術前日数 | 平均 術後日数 | 転院率 (%) | 平均 年齢 | 患者用 パス |
K164-2 | 慢性硬膜下血腫洗浄・除去術 (穿頭) | 28 | 2.07 | 17.75 | 35.71 | 84.00 | ● |
K1771 | 脳動脈瘤頸部クリッピング (1箇所) | – | – | – | – | – | |
K1692 | 頭蓋内腫瘍摘出術(その他) | – | – | – | – | – | |
K145 | 穿頭脳室ドレナージ術 | – | – | – | – | – | |
K1492 | 減圧開頭術(その他) | – | – | – | – | – |
【解説】
慢性硬膜下血腫は頭部打撲後やアルコールをよく飲まれる方、高齢者に多く見られ、高齢化の影響で近年増加傾向にあります。認知症、頭痛や片麻痺などの出現がみられます。タイミングを逸することなく治療が行われると完治しやすい病気になります。高齢者で頭部打撲後や転倒歴がある方で上記症状があるかたは病院受診をお勧めします。脳動脈に出来た血管のこぶに対してクリッピング術が行われます。。手術をすることにより脳動脈瘤の破裂のリスクを下げることが出来ます。このほかにも脳腫瘍摘出術や開頭血腫除去術、経皮的脳血栓回収術等も手術できる体制が整っております。
■ 呼吸器外科
Kコード | 名称 | 患者数 | 平均 術前日数 | 平均 術後日数 | 転院率 (%) | 平均 年齢 | 患者用 パス |
K514-21 | 胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術 (部分切除) | 27 | 1.78 | 10.33 | 0 | 70.37 | ● |
K514-23 | 胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術 (肺葉切除又は1肺葉を超える) | 24 | 1.46 | 12.46 | 0 | 67.17 | ● |
K5131 | 胸腔鏡下肺切除術 (肺嚢胞手術(楔状部分切除)) | 16 | 4.38 | 5.38 | 0 | 27.69 | ● |
K514-22 | 胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術 (区域切除) | 10 | 1.40 | 9.50 | 0 | 70.00 | ● |
K513-2 | 胸腔鏡下良性縦隔腫瘍手術 | – | – | – | – | – |
【解説】
呼吸器外科では、主に肺がん手術で完全鏡視下手術を行っており、肺がん手術は年間80件以上施行しております。
また2021年6月より肺がんに対するロボット支援下手術(ダビンチ手術)を行っております。
ロボット支援下手術の利点は手術操作が精緻で、開胸手術に比べ侵襲が小さいことです。呼吸器外科領域では胸腔鏡手術と比べると患者さんの利益は変わらないとされていますが、術者は見たいところを3Dで、大きく見ることができ、鉗子の動きが精緻で術者の意図する動きを精確に行えるため、疲れにくく、集中力を持続されることができます。特に縫合にはその威力を発揮し、気管支を切って繋げる気管支形成術などには大変有用ですので、今後ロボットの活躍が期待されます。
その他、気胸・膿胸・胸部外傷などの手術・治療にも力を入れております。
■ 血管外科
Kコード | 名称 | 患者数 | 平均 術前日数 | 平均 術後日数 | 転院率 (%) | 平均 年齢 | 患者用 パス |
K617-4 | 下肢静脈瘤血管内焼灼術 | 28 | 0 | 1.07 | 0 | 70.11 | ● |
K616 | 四肢の血管拡張術・血栓除去術 | 23 | 1.13 | 3.26 | 8.71 | 76.83 | ● |
K6153 | 血管塞栓術 (頭部、胸腔、腹腔内血管等)(その他) | – | – | – | – | – |
【解説】
血管外科では主に下肢静脈瘤に対して血管内レーザー焼灼術を日帰りまたは1泊で行っています。
また、閉塞性動脈硬化症に対して血管内治療(カテーテル治療)を4日間の入院のパスで行っています。病状次第ですが、早期の日常生活への復帰を考えています。
■ 新生児内科
Kコード | 名称 | 患者数 | 平均 術前日数 | 平均 術後日数 | 転院率 (%) | 平均 年齢 | 患者用 パス |
K9131 | 新生児仮死蘇生術(仮死第1度) | 40 | 0 | 31.45 | 2.50 | 0 | |
K9132 | 新生児仮死蘇生術(仮死第2度) | – | – | – | – | – | |
【解説】
新生児内科では、新生児仮死蘇生術を行っております。
新生児仮死蘇生術(仮死第1度)は、出生時に心停止や呼吸停止はなく、元気のない新生児に対する蘇生処置で、新生児仮死蘇生術(仮死第2度)は、心停止や呼吸停止の状態で出生した新生児に対する蘇生処置です。
■ 眼科
Kコード | 名称 | 患者数 | 平均 術前日数 | 平均 術後日数 | 転院率 (%) | 平均 年齢 | 患者用 パス |
K2821ロ | 水晶体再建術 (眼内レンズを挿入)(その他) | 386 | 0.05 | 3.09 | 0.52 | 74.76 | |
K2801 | 硝子体茎顕微鏡下離断術 (網膜付着組織を含む) | 23 | 0.22 | 6.30 | 0 | 62.52 | |
K2802 | 硝子体茎顕微鏡下離断術 (その他) | 14 | 0.07 | 5.00 | 0 | 69.14 | |
K2821イ | 水晶体再建術 (眼内レンズを挿入)(縫着レンズ挿入) | 10 | 0 | 4.00 | 0 | 77.50 | |
K2686 | 緑内障手術 (水晶体再建術併用眼内ドレーン挿入術) | – | – | – | – | – |
【解説】
(2021年1月1日より、眼科は系列病院の上町いまきいれ病院にて現在治療を行っております)
眼科では、白内障の難治性症例に対する紹介が多く、手術も白内障が大部分を占めています。
また、糖尿病網膜症に対する手術や、網膜剥離に対する手術が多数行われています。
なおアイリーアやルセンティス等の硝子体注射は手術項目ではないため、件数の表示はありませんが、白内障手術の次に多く行われています。
■ 頭頸部・耳鼻咽喉科
Kコード | 名称 | 患者数 | 平均 術前日数 | 平均 術後日数 | 転院率 (%) | 平均 年齢 | 患者用 パス |
K3772 | 口蓋扁桃手術(摘出) | 69 | 1.07 | 6.08 | 0 | 30.10 | ● |
K340-5 | 内視鏡下鼻・副鼻腔手術3型 (選択的(複数洞)副鼻腔手術) | 40 | 1.1 | 5.13 | 0 | 55.08 | ● |
K340-6 | 内視鏡下鼻・副鼻腔手術4型 (汎副鼻腔手術) | 39 | 1.03 | 5.77 | 0 | 50.15 | ● |
K370 | アデノイド切除術 | 11 | 1.00 | 6.91 | 0 | 5.55 | |
K300 | 鼓膜切開術 | – | – | – | – | – |
【解説】
耳鼻咽喉科では、慢性扁桃炎に対する口蓋扁桃摘出手術を最も多く施行しています。
慢性副鼻腔炎に対する手術は、全身麻酔下に、内視鏡を使ってテレビモニターで観察しながら鼻内の手術として行っております。
声帯ポリープや喉頭腫瘍などに対して顕微鏡を用いて切除術を行っております。また、慢性中耳炎と真珠腫性中耳炎に対して鼓膜形成術や鼓室形成術も行っています。4月より医師が増員となり甲状腺腫瘍や頭頚部癌の集学的治療も積極的に行っています。
■ 泌尿器科
Kコード | 名称 | 患者数 | 平均 術前日数 | 平均 術後日数 | 転院率 (%) | 平均 年齢 | 患者用 パス |
K8036イ | 膀胱悪性腫瘍手術 (経尿道的手術)(電解質溶液利用) | 66 | 2.24 | 7.67 | 9.10 | 73.53 | ● |
K773-2 | 腹腔鏡下腎(尿管)悪性腫瘍手術 | 30 | 2.20 | 10.67 | 0 | 71.57 | ● |
K843-2 | 腹腔鏡下前立腺悪性腫瘍手術 | 28 | 1.39 | 9.43 | 0 | 70.50 | ● |
K797 | 膀胱内凝血除去術 | 22 | 0.23 | 9.36 | 13.63 | 78.77 | |
K8411 | 経尿道的前立腺手術(電解質溶液利用) | 21 | 3 | 9 | 4.76 | 74.00 | ● |
【解説】
泌尿器で特に手術が多く行われているのは悪性腫瘍手術(前立腺・膀胱・腎)です。前立腺・腎の悪性腫瘍手術は腹腔鏡下で手術することにより開腹で手術するより傷が小さく入院期間も10日で退院することが出来ます。また、令和3年1月から ロボット技術の導入され前立腺癌、腎癌に対してロボット支援下で手術を行っております。
このほかにも前立腺肥大症・尿管結石症等も手術の多く最近では骨盤臓器脱に対する腹腔鏡下仙骨膣固定術にも力を入れております。
検査から手術まで一貫した治療ができ、県内(離島を含む)の医療機関から手術目的の紹介を多く受けております。
■ 消化器内科
Kコード | 名称 | 患者数 | 平均 術前日数 | 平均 術後日数 | 転院率 (%) | 平均 年齢 | 患者用 パス |
K7211 | 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術 (長径2cm未満) | 135 | 0.61 | 1.79 | 2.22 | 70.67 | ● |
K721-4 | 早期悪性腫瘍大腸粘膜下層剥離術 | 36 | 0.86 | 4.89 | 2.78 | 68.03 | ● |
K6532 | 内視鏡的胃、十二指腸ポリープ・粘膜切除術 (早期悪性腫瘍胃粘膜) | 30 | 2.27 | 7.53 | 6.67 | 71.93 | ● |
K688 | 内視鏡的胆道ステント留置術 | 30 | 3.73 | 16.10 | 26.67 | 75.87 | |
K6871 | 内視鏡的乳頭切開術 (乳頭括約筋切開のみ) | 23 | 3.22 | 10.52 | 17.39 | 70.13 |
【解説】
当科の特徴としまして、消化器内視鏡に関する、ほとんど全ての検査【上・下部内視鏡検査・ERCP(内視鏡的逆行性胆管膵管造影検査)・肝炎ウイルス検査など】~治療【肝臓・胆のう・膵臓疾患に対する高度医療、早期がんに対するESD(内視鏡切除術)など】をまんべんなく取り扱っており、放射線科、病理診断科、外科と連携し、診断から治療まで一貫して行っています。当院が急性期の総合病院である特色から他科疾患合併症を有するリスクの高い患者様、緊急処置を必要とする患者様の救急搬送が多い事などです。外来は離島を含め県内各地の多数の医療機関と病診連携をとっております。また、当院は地域がん診療連携拠点病院であり、質の高いがん医療の提供に努めています。当科でも専門医が超音波内視鏡検査など高度の画像診断技術を用い、がんの早期発見治療に積極的に取り組んでいます。
■ 産科
Kコード | 名称 | 患者数 | 平均 術前日数 | 平均 術後日数 | 転院率 (%) | 平均 年齢 | 患者用 パス |
K8981 | 帝王切開術(緊急帝王切開) | 43 | 2.23 | 8.42 | 0 | 32.86 | 1・2 |
K8982 | 帝王切開術(選択帝王切開) | 14 | 1.71 | 7.57 | 0 | 33.21 | |
K6151 | 血管塞栓術 (頭部、胸腔、腹腔内血管等) (止血術) | – | – | – | – | – | |
K902 | 胎盤用手剥離術 | – | – | – | – | – | |
K904 | 妊娠子宮摘出術(ポロー手術) | – | – | – | – | – |
【解説】
産科では、※骨盤位、※前置胎盤などの場合に分娩を安全に終了させるために帝王切開を行います。
正常分娩はもちろん、早産や高齢出産などリスクの高い分娩にも対応している点が大きな特徴です。また、母体及び胎児の状況で緊急時の帝王切開も対応しています。
※骨盤位・・・産道からみて胎児の頭部より骨盤部が先進している状態(逆子)
※前置胎盤・・・骨盤が正常より低い位置に付着し、胎盤が子宮の出口(内子宮口)にかかっていたり覆っていたりする状態
■ 婦人科
Kコード | 名称 | 患者数 | 平均 術前日数 | 平均 術後日数 | 転院率 (%) | 平均 年齢 | 患者用 パス |
K877 | 子宮全摘術 | 15 | 0.93 | 7.33 | 0 | 50.80 | ● |
K8882 | 子宮附属器腫瘍摘出術 (両側)(腹腔鏡) | 13 | 0.46 | 4.62 | 0 | 42.08 | ● |
K867 | 子宮頸部(腟部)切除術 | 12 | 1.00 | 1.00 | 0 | 41.17 | ● |
K8732 | 子宮鏡下子宮筋腫摘出術 (その他) | – | – | – | – | – | ● |
K889 | 子宮附属器悪性腫瘍手術 (両側) | – | – | – | – | – |
【解説】
婦人科では、卵巣腫瘍に対する子宮付属器(卵管・卵巣)腫瘍摘出手術を最も多く施行しています。
子宮の悪性腫瘍、巨大子宮筋腫、子宮腺筋症などに対する子宮全摘術術後の入院から退院までの日数は、7-10日程度となっています。
その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)
【定義】
様式1の「医療資源を最も投入した傷病名に対するICD10」が、診断群分類の「130100」(播種性血管内凝固症候群)、「180010」(敗血症)、「180035」(その他の真菌感染症)、「180040」(手術・処置等の合併症)のいずれかに該当する場合に集計対象となります。
なお、様式1の「入院の契機となった傷病名のICD10」から判断される診断群分類(頭6桁)が「医療資源を最も投入した傷病名に対するICD10」から判断される診断群分類(頭6桁)と同じであれば「同一」行に、異なる場合は「異なる」行に集計します。
DPC | 傷病名 | 入院契機 | 症例数 | 発生率 (%) |
130100 | 播種性血管内凝固症候群 | 同一 異なる | – 16 | – 0.22 |
180010 | 敗血症 | 同一 異なる | 10 – | 0.14 – |
180035 | その他の真菌感染症 | 同一 異なる | – – | – – |
180040 | 手術・処置等の合併症 | 同一 異なる | 25 – | 0.34 – |
【解説】
入院時の疾患と退院時(請求)の疾患が異なるのは、入院中に基礎疾患が重症化しDICや敗血症などの感染症を引き起こしたためです。
この集計は「医療資源を最も投入した傷病名」(請求病名)が上記である場合のみ集計対象となっているため、実際の発生数とは異なります。
「手術・処置等の合併症」について、ここでの合併症とは「手術や処置・検査後にそれらが元になって起こることのある疾患」であり、医療過誤とは異なります。
人工物挿入(人工関節や人工股関節)後のゆるみや脱臼、術後の創離開や潰瘍など、疾患は様々ですが、注意深く手術を行っても防ぐことができない場合もあります。
特に、高齢者など転倒リスクがあったり糖尿病などの合併症があったりする患者さんは発生しやすい傾向にあります。
手術などの医療行為によって起こりうる合併症やリスクは、施行前に患者さんへお伝えし、十分理解された上で治療を遂行するよう努めています。
更新履歴
2021/9/30 いまきいれ総合病院 令和2年度 病院情報を公開しました。
2021/12/17 いまきいれ総合病院 令和2年度 病院情報に実数と異なる集計があり再集計しました。
2022/1/21 いまきいれ総合病院 令和2年度 病院情報に実数と異なる集計があり再集計しました。