当院の栄養管理について
当院の栄養管理及び給食管理は、“つながる医療 つながる生命(いのち)”の急性期病院の信念に沿い、○患者の疾病の治癒・回復をサポート、○急性期医療の一部門として栄養改善に取り組む、○患者サービスと衛生管理の徹底を図り、患者給食の向上を図ることを目的に患者給食の提供及び栄養管理を実施しております。
スタッフ数(2025年4月時点)
管理栄養士 (外来専属1名・NICU・発達支援センター兼務2名含む) |
16名 |
栄養士 調理師(パート2名含む) 調理員(発達支援センター1名含む) 洗浄補助 洗浄委託(美創産業) |
3名 16名 8名 3名 16名 |
合計 | 59名 |
*給食提供については、直営方式(洗浄のみ一部委託)
栄養指導・栄養相談のお知らせ
入院中または外来受診時、栄養指導が必要な場合は、主治医の指示の下、栄養指導を行います。
何をどのくらい、食べ方のコツや調理の工夫について、患者さんのライフスタイルに合わせて具体的な料理や献立をもとにお話します。
*主治医、看護師、管理栄養士、近くのスタッフへお申し出下さい
・個人指導
対象疾患:高血圧、心臓病、糖尿病、腎臓病、肝臓病、消化管術後食、潰瘍食、低栄養、がん、嚥下機能低下など
・集団指導:
糖尿病教室 毎月第二 水曜日・木曜日 14:00~

入院中または外来受診時、栄養指導が必要な場合は、主治医の指示の下、栄養指導を行います。
何をどのくらい、食べ方のコツや調理の工夫について、患者さんのライフスタイルに合わせて具体的な料理や献立をもとにお話します。
*主治医、看護師、管理栄養士、近くのスタッフへお申し出下さい
・個人指導対象疾患:高血圧、心臓病、糖尿病、腎臓病、肝臓病、消化管術後食、潰瘍食、低栄養、がん、嚥下機能低下など
・集団指導:糖尿病教室 毎月第二 水曜日・木曜日 14:00~
入院される患者さんへお知らせ
・病院食について 入院案内パンフレットをご覧ください(PDF)
・栄養指導実績 2024年度(令和6年度)
栄養指導・NST件数集計表
項目 | 年間実施件数 |
入院食事指導 | 2,780件(内非算定344) |
外来食事指導 | 1,040件(内非算定1) |
集団食事指導 | 42件(内非算定0) |
外来化学療法 | 209件(内非算定1) |
情報提供加算 | 104件 |
個別栄養管理 | 95件 |
周術期栄養 | 2,979件 |
NST算定カンファレンス数 | 179件 |
指導管理料 | 17,765,600円(1.05倍) |
・食事の配膳時間
朝食 8:00
昼食 12:00
夕食 18:00
・おはし、スプーンの提供
患者さんへお箸とスプーンを食事と一緒に配膳致します。 使用後は、毎食洗浄と消毒を行っております
・自助食器
食事を召し上がる際に補助が必要な場合(手の麻痺・利き手が不自由な場合など)、必要に応じて自助食器(底面の滑り止め付き食器や把手付きの汁物コップ、すくいやすいサイズにカットするなど)の援助を行います。
*自助スプーンについては、患者さんに合せた仕様の物をご準備下さい
栄養ケアの実際
・栄養評価
入院された患者さん全員にMNA-SFを用いて入院時の栄養スクリーニングを実施し、医師、看護師、薬剤師、リハビリ、管理理栄養士など関係職種と栄養管理計画を立案し、計画を実施。特別な栄養管理が必要とされた場合、多職種と連携を図り、栄養管理を実施致します。
・必要栄養量、食形態のご提案
患者さんの年齢、性別、疾患などを確認し、一人一人に合せた栄養管理を行います。
・食事(栄養)摂取量との確認と再評価
各科のカンファレンスに参加し、計画に基づいた、摂取量の確認と栄養量(食事・経腸栄養・輸液・薬剤)の提言を行います。
・食品アレルギー等の確認
入院される場合には、食品アレルギーの有無を確認し、該当の食品の除去や成分などを入念に確認し、安全な食事提供を行います。
*食品アレルギーのある患者さんは、トレーにて区別させて頂きます
・専門チーム(NST・褥瘡・感染・緩和・摂食嚥下・入退院支援センター)との連携
患者さんの状態にあわせて、専門チームと連携を図り、適切な栄養介入を行います。
NST(栄養サポートチーム)
治療を円滑に進める為、医師、歯科医師、看護師、薬剤師、理学療法士、臨床検査技師、管理栄養士、事務職など多職種にて、患者さんの栄養サポートを行っております。NSTについてはコチラをご覧ください。
NICUにおける栄養管理
当院ではNICU・GCUに管理栄養士を配置し、調乳作成から退院に向けた準備や退院後の離乳食など栄養に関するお悩み事などフォローアップ外来において対応しております。
給食管理
・ニュークックチル
当院では、ニュークックチルによる給食提供を実施しております。
「ニュークックチル」とは、調理法や保存法を取り入れた新しい調理法です。調理と衛生をHACCP方式に沿ってマニュアル化し、スチームコンベクションを用いて調理のマニュアル化(標準化)を行い、冷却に関しては、真空冷却機、ブラストチラー、タンブルチラーで急速冷却後、大型チルド庫で安全な冷却管理(チルド:0~3℃)状態で一時保管します。食事提供前に飽和水蒸気式の再加熱カートを用いて調理及び加熱の均一化を図り、衛生上安全な温度帯まで加熱して提供しております。
ニュークックチルを導入することで、事前の計画生産が可能となり、食材ロスと品質のばらつきが改善。作業の効率化が図られ、おいしさを追求した献立管理を実施しています。
計画生産を行うことで、給食スタッフの早出や遅出勤務の時間が大幅に改善され、働き方など労働改善にも繋がりました。
*HACCPとは…食品を製造する際に工程上の危害を起こす要因(HA:Hazard)を分析し、必須管理点(CCP:Critical Point)を連続的に管理して安全を確保する管理方法
・当院が採用している再加熱カートは、過熱蒸気式です
過熱蒸気の特性
熱伝導性が高く、高温空気に比べ数倍以上の伝導速度を持っており、短時間での過熱処理が可能。過熱蒸気で過熱すると乾燥が少なく、出来たての風味を提供します。
過熱蒸気の利点
高い温度と大きな熱量をもっています。全体を均一に過熱できます。温度を容易に変えられる事も出来ます。
ご飯の先付けや焼きたてのパンに対応
過熱蒸気によりご飯がふっくら仕上がるので、ご飯の先付けが可能となりました。
またパン生地から焼き上げた、焼きたてのパンが提供出来るようになりました。
給食施設見学の受け入れについて
ニュークックチルについて見学のご希望がありましたら、お電話にてお申し込みを御願いします。
*感染状況や日程によりお受できない場合が御座います。 早めの御相談や連絡を御願いします。
必要項目:
施設名 代表者名 参加人数と職種 目的(見学理由や質問事項)
代表者の連絡先(住所・電話など)
見学時費用:1団体3名まで
(コロナワクチン2回以上の接種済証明の提示またはPCR陰性確認)
*見学日程を調整させて頂き、日程が決まりましたら「見学要望書」を当院まで下記住所へ郵送またはメールへ添付にて、ご提出下さい。県外から見学を希望される方は、事前にPCR検査を実施してiいただき、見学日当日に検査結果をお願いします。
連絡先:
病院代表電話 099-252-1090 栄養管理課までご連絡ください。
・出産お祝い膳
当院の産婦人科にて出産された妊婦さんへ「出産お祝い膳」を提供しております (毎週火曜日と土曜日の夕食に提供)
・化学療法及び放射線療法中の選択(すずらん食)と食事調整
当院は、がん診療連携拠点病院の為、積極的ながん治療を行っております。
治療による副作用(食思低下や味覚変化など)への対応や症状緩和を目的に、すずらん食の選択食や個別対応を提供しております。
・行事食
入院中でも季節を感じて頂けるように行事食や行事カードの提供を行っております。
地域活動
・一般市民向け健康まつり(昭和会として毎年開催)
*2020・2021年よりコロナ感染症予防対策の為、中止となっております
・市民向け健康教室への出張講演
・栄養ワンダー 栄養の日(毎年8月4日前後)で開催
令和3年度特定給食施設厚生労働大臣表彰受賞
2021年9月、長年にわたる安心・安全な給食運営とニュークックチル方式などの新たな取組みと働き方の改善、衛生管理から栄養管理の充実、地域への貢献活動が評価され、特定給食部門で厚生労働大臣賞という栄えある賞を頂き、今後も更に活発な活動と日々の研鑽を積み重ねて行きたいと考えています。

医療連携と食育
2022年4月には、新たに発達支援センター『まぁる』が開設しました。地域の0~3歳で障害や発達に不安のある乳幼児また極低出生体重児や低出生体重児でNICU管理となったお子様の退院後のフォローアップや生涯に繋がる食育や発達の為に、食からのサポートが求められます。
施設にNICU配属の管理栄養士を配置することで、周産期から母体管理、出生時状況、発育状況を踏まえた専門的支援が継続的に得られ、疾患や状況に応じた食育や発達の食事ケアや配慮を行います。8月からは、給食提供を通じて家族の負担軽減、発達の見極めや家庭での食事環境確認、家族と共に関わりを持つことや親子クッキング、離乳食指導の相談などを行います。


教育・研究 |
栄養管理課では、毎月の課内の自主研修会の開催、学会や研修会に参加し、スキルアップに励んでおります。
また栄養に関連する学会や研修会等において、発表や研修会協力を行っております。
所属団体・学会
日本栄養士会
鹿児島県栄養士会
日本臨床栄養代謝学会(静脈経腸栄養学会から名称変更)
日本病態栄養学会
日本褥瘡学会
日本摂食嚥下リハビリテーション学会
日本栄養推進協議会
日本糖尿病協会
・参加実績
日本病態栄養学会
日本臨床栄養代謝学会
日本糖尿病学会
日本褥瘡学会
日本食事療法改善学会
全国栄養士大会
・学会発表実績
日本静脈経腸栄養学会(2011年)
日本褥瘡学会(2014年)
日本糖尿病学会(2019年)
日本食事療法学会(2018年)
・講師及びスタッフ派遣実績
鹿児島県栄養士会
日本褥瘡学会九州地方会 教育セミナー
日本糖尿病協会 糖尿病重症化予防講演会
日本糖尿病協会 小児糖尿病サマーキャンプ
鹿児島県栄養士会 クッキング教室
認定資格取得実績
病態栄養専門管理栄養士 | 4名 |
日本糖尿病療養指導士(CDEJ) | 2名 |
栄養サポートチーム(NST)専門療養士 | 2名 |
NSTコーディネーター | 1名 |
がん認定管理栄養士 | 2名 |
病院専門管理栄養士 | 1名 |
摂食・嚥下リハビリテーション学会認定士 | 2名 |
食物アレルギー分野栄養士 | 1名 |
肝炎コーディネーター | 1名 |
新調理システム管理者 | 1名 |
病院調理師 | 6名 |
在宅訪問管理栄養士 | 1名 |
見学受け入れ・実習・院外活動・ボランティア
当院では、栄養士・管理栄養士を目指す養成校からの臨床栄養・給食管理実習における実習生の受け入れを行っております。
給食臨床医栄養学実習受け入れ
令和4年度
・鹿児島県立短期大学 生活科学科 1名
・今村学園ライセンスアカデミー栄養士科 2名
令和5年度
・鹿児島県立短期大学 生活科学科 2名
・今村学園ライセンスアカデミー栄養士科 1名
・職場体験実習(就労支援センタースッテップ)1名
令和6年度
・鹿児島県立短期大学 生活科学科 2名
・今村学園ライセンスアカデミー栄養士科 2名
給食施設ニュークックチル見学受け入れ
令和4年度
・ニュークックチル、厨房施設見学 今村総合病院
・ニュークックチル、厨房設計及び運営について 福岡大学病院 栄養部
令和6年度
・5月肝属郡医師会市立病院 2名
・9月熊本市医師会熊本地域医療センター3名
学会および研修会、公的研修への発表、講師実績
2022年 | 鹿児島県栄養士会リレー研修会 |
2022年 | 鹿児島県栄養士会糖尿病重症化予防事業 |
2023年 | 日本臨床栄養代謝学会学術集会 |
2023年 | Ⅰ型糖尿病の患者会「さくらんぼの会」 |
2023年 | 鹿児島県栄養士会 リレー研修 |
2024年 | 日本病態栄養学会 第1会九州地方会 |
2024年 | 鹿児島市保健所 給食従事者研修会 |
2025年 | 日本臨床栄養代謝学会 |